診療内容

こころ と からだ
代表的な疾患として心身症があります。
定義
心身症とは、発症や経過に心理的要因が密接に関与している身体疾患をいいます。
原因
原因はこころ と からだの両方にあり、もともとその方の身体の弱い部分(臓器など)に、仕事(学校)や対人関係などさまざまなストレス(ストレッサー)が加わることによって起こるといわれています。
症状
心身症の症状はその方によって様々ですが、たとえば「Aさんは頭痛、Bさんは腹痛、Cさんはめまい、Dさんは動悸」などその方の体質に応じて、特定の臓器に固定しておこることが多く、次々に移り変わるものではありません。


仕事について
社会人になると、学生時代までには体験しなかったさまざまな新たなストレスを受けます。
たとえば、
- 残業をする
- 上司に叱責される
- 合わない人と一緒に仕事をする
- 納期やノルマに追われる
- 付き合いの飲食が増える
などです。
真面目な性格で、過剰に自分を追い詰めてしまう人は、心身症を発症する事が珍しくありません。
治療について
当クリニックでは、内科的治療を行うと同時に、何が自分のストレスになっているのか、ご本人様が自覚されていないストレスの要因を共に考え、環境調整や生活習慣の改善を行います。
また、ご自身で気持ちを落ち着かせていく「自律訓練法」を行う事もあります。
必要に応じて適切な薬物療法を行う場合がございます。
子供の心身症について
子ども、児童は、幼稚園や学校で集団生活を送るようになると「規則を守る」「みんなと一緒のことをする」「順番待ちをする」など、ご家庭では求められなかったガマンが求められます。
さらに就学後、「じっと座っている」「嫌いな科目の勉強をする」「場の空気を読む」など、要求されることが増えていきますので、大人が考える以上にストレスを感じやすいです。
また、一般的に10代までの子どもは、自分の思いや感情を言語化することが苦手で、自分のストレスを自覚しにくいことが多く、心身症を発症することが珍しくありません。
子供の心身症の治療について
基本的に、大人と同様の治療をおこないますが、言語発達の未成熟なお子様には、遊戯療法(プレイセラピー)を通じて、感情を表現する心理療法を行う場合があります。